自転車ひとり旅〜風に誘われ、趣くままに〜

自転車旅で出逢う風景や人々の記録です。同好の士とのつながりや交流のきっかけになるといいかなと思っています。

四国縦断へ(その3、吉野川を下る)

5月5日、快晴。今日は日没までに鳴門の宿に着くことが目標。3日目も相棒に峠超えをお願いして、私は最初と最後を走る。合計80kmを超える、今までで一番長いロングライドだ。朝、起きてみると足の痛みはない。昨日65km走っても大丈夫だった。朝7時前にスタート。まずは、四国中央市伊予三島駅を目指す。西条市から四国中央市までの道は、急峻な山並みと青い海に囲まれた間を進む。全般に緩やかな登り。車がほどほどに多い。道路も荒れている。でも、天気がいいし、風もほとんどないので、気分よく走れる。

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新居浜市を過ぎた頃から登りはピークとなり、そのあとはずっと下り。予定より早く9時前には着いた。ここで交代。相棒にはきつい登りが待っている。今日もありがとう、相棒。私は、予讃線土讃線徳島線と乗り換えて、次の交代地である美馬市脇町に向かう。午後12時、合流。脇町の「うだつのあがっている」町並みを散策。

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さあ、後半スタート。吉野川中流から下流に向けて行くぞ!。おおー、吉野川は美しい。空の青と川の青!途中、沈下橋ならぬ潜水橋を見つけて、走ってみた。地元の人に教えてもらったが、高知県では沈下橋徳島県では潜水橋というらしい。風が吹くとあおられて落ちそうな怖さがある。こういうのを楽しめるのも、自転車旅ならではだ。

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このあとが大変。吉野川の河口から上流に向けて風の通り道があるのだろうか、と思いたくなるような向かい風がビュービュー吹いてくる。向かい風くらい何のその、吉野川と空の青色のすばらしい風景の中を走っているんだ、文句あっかっ!。

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とはいうものの、だんだん、エネルギーが減ってくる。足の痛みも出現。どこかで休憩せねば。できたら、洒落た、おいしい、ベーカリーがいい。検索をかけても、吉野川の北側には何もみつからない。コンビニでもいいや、コンビニでソフトクリームを食べよう。でも、コンビニもない。途方に暮れながら、先に進む。

吉野川はますます広くなるなぁ。あ、道を間違えた、そろそろ、曲がらなければ。ここはどこだろう、グーグルマップで調べる。アレっ!こんなところに、コメダ珈琲があるじゃないか!シノワロールにソフトクリームというイメージが脳に浮かぶ。あと13km、がんばれそうだ。人参をぶら下げられた馬車馬のように、自転車を漕ぐ。着いた!オオッ、30分待ち!ああー、待つ。え、喫煙席ならすぐでもいいって?もちろん、タバコの匂いとか、シノワロールに比べれば屁の河童。ああー、五臓六腑に甘い食べ物が沁みわたっていく〜。

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さあ、ここからは吉野川と離れて、鳴門を黙々と目指す。エネルギー補給したので、全然大丈夫だ。鳴門駅から宿に向かう最後の最後、ものすごい登りの橋。これは苦手だ。写真では、この登りはわからないだろうけれども、これは、自転車では登れない。車でも登りたくない。怖い!

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しょうがなく、歩道をゆっくり漕ぐが、てっぺんから押して降りた高所恐怖症の私。潜水橋は渡れても、この橋は渡れない。こんなヘナチョコチャリダーで、日本一周なんてできるんだろうか。ループ橋とかどうするんだ。

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今日は合計91kmだ!もう、足が棒、ふくらはぎの後ろは日焼けで真っ赤。お湯に浸けると痛い痛い、体だけ浸かる。アイシングして、今夜も早く寝よう。明日は締めくくりの吉野川河口までの20数キロだ。